■■ 白山  2006・08・04〜06 ■■
(後編)
山頂での記念撮影を済ませ、お池巡りへとスタート。
山頂三角点の横を過ぎ、北に向かって大汝峰を正面に見ながら、
滑りやすいガレ場を降っていく。
砂礫の道を下っていく 巨石の横を過ぎたら急な下り坂
山頂部にある7つの池は、どれももともと火口だったようで
砂礫と点在する巨石が独特の雰囲気を造り上げている。
御前峰を降りきるとまずは油が池の横に出る。
そして雪渓を横目に見ながら、小さなピークを登りきると
右手にこの7つの池の中で最大の火口湖の翠が池に着いた。
湖面越しに北アルプスの山々を覗き見ることができる。
油が池と雪渓 紺屋ケ池の厚い雪渓
翠ケ池越しに北アルプスが見える
チングルマ ハクサンコザクラ アオノツガザクラ
ミヤマタネツケバナ ミヤマリンドウ ミツバオウレン
翠が池から左に折り返し登っていき、尾根を乗越し大汝峰の裾野を歩く。
この辺りも巨岩が散りばめられた中、色とりどりのお花畑が続く。
立ち止まって下を向いては花を写し、上を向いては裾野に広がる花畑にため息をついた。
ミヤマダイコンソウのお花畑 ハクサンコザクラの群生
最後の千蛇ケ池からはハイマツの中を御前峰の裾を巻くようにして
室堂目指して歩いていく。ビジターセンタ手前の雪渓からは冷気が吹き降ろしてきた。
雪渓から冷気が漂ってきた 御前峰に雲がかかり始めた
食事は整理券を渡され、4時40分から5時までの20分間で摂る。
ご飯と味噌汁はお替り自由だけれど、なんせおかずが病院食のような内容と量。
(翌日の鮭と玉子焼きの朝食がご馳走に思えた。)
仕方がないので、さっさと食事を済ませ、ビジターセンターの周りを散策に出かけてみる。
20分間の食事タイム 以外に綺麗だった小屋の中
センターの南側にある弥陀ケ原を望む展望台に腰を降ろす。
別山の手前、南竜の辺りからガスが昇ってきた。
夕暮れを前に弥陀ヶ原越しに別山を時間を忘れてずっと眺めていた。
山頂付近での山小屋泊ならではの贅沢な時間。
ガスが急に昇ってきた! のんびりと時間を過ごす
初日は持病の高山病?のせいで偏頭痛がしていたので、
ご来光はキャンセルしようと思っていた。
が、次の日3時に目が覚めてしまい。外に出てみると満点の星空。
普段見れない星屑と流れ星を堪能したら、ご来光も見たくなり、そのまま服を着込んで
山頂目指して登り始めた。
登り始めはヘッドランプを頼りに 5時過ぎ北アルプスの向こうにご来光
薄明かりの東の空に、以外に早い速度で日が昇ってきた。
振り向くとみんなの顔が朝焼けに染まっていた。
うまく写ったかな? オレンジ色に染まる顔
ご来光を堪能し、清清しい気分で山頂を後にする。
部屋に戻り荷物をまとめ、朝食を済ませてセンターの前で記念撮影
室堂で半日以上のんびりとできたお陰で、みなさん疲れた様子もなく
いつも以上のにこやかな笑顔で、はい・ポーズ!
弥陀ヶ原の帰り道 どうして木道て雰囲気があるんだろう
弥陀ヶ原から黒ボコ岩までは昨日と同じ道。黒ボコ岩で一息入れた後観光新道を降っていく。
朝日に輝く別山を左手に見ながら、馬のたてがみと云われる尾根をジグザグに歩いていく。
ここからも今まで以上にお花畑が広がっていて、カメラのシャッターを押しぱなしになる。
見通しが良いせいで、先頭を歩く人達が、はるか先を行っているのが良く判る。
イブキトラノオ
ニッコウキスゲ タカネマツムシソウ ハクサンシャジン
ソバナ カライトソウ
普段さほど花に興味のない僕でも、このお花畑には驚かされた。
黒ボコ岩からは遮るもののない尾根道。そして別山とその奥に続く山々。
最高のロケーションでの咲き乱れている花々。出てくるのは感嘆の声とため息ばかり。
そのお花畑を通り過ぎ殿ケ池の避難小屋が近づくと、今度は右手に白山釈迦岳が見え始める。
殿ケ池避難小屋が見え始めた。 小屋の奥に白山釈迦岳
避難小屋で休憩の後、少し尾根の幅が狭まると仙人巌谷と云われる岩屋に着く。
この頃には道標に書かれている距離を見ては、思うほど進んでいなくてため息をつく。
この岩屋を過ぎると道は階段となり、ますます足にはキツイ、険しい下りとなる。
キヌガサソウ
ウツボグサ ミヤマキンポウゲ
途中で何人かの人たちとすれ違うが、このルートを上りに使う人は
リピーターの人たちばかりのようだった。
足の疲れ以上に足の裏が熱くなり悲鳴をあげ始めた。
それでも室堂をスタートして3時間半、
やっとのことでで別当出合の登山センターに到着した。
最後の部分の険しい下り お〜や・や・やっと着いた!
下山後は白峰温泉で疲れた筋肉を解し、珍しくビール付きの昼食を摂り
永平寺の歴史を堪能した後、高速で一路さぬきへと向かいました。
今回、当初の計画では日帰りで白山を往復し、翌日に荒島岳を登る予定だったが
宿がとれずにこの行程となり、それがかえって室堂でゆっくりでき
夕日・星空・ご来光という3つもの贅沢な時間を過ごすことができ
梅雨明けが遅れたせいか、花の開花の時期にもドンピシャとなって、
しかも天候は言うことなしと
何拍子も揃ってしまった滅多にない、ビンゴな山行となりました。
参加された皆さん、お疲れさんでした!
温泉で汗を流した後に昼食 歴史を感じる観光地の永平寺
今回のGPSでの軌跡
注)花の名前につきましては、全く自信がありません。間違いはご指摘ください!
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