■■ 善通寺五岳縦走(善通寺市) ■■
香色山(157m)・筆の山(296m)・我拝師山(481m)・中山(439m)・火上山(408.9m)
朝日新聞高松総局の主催で、善通寺五岳の縦走が企画され、香川県里山ボランティア組合の
人たちの協力で運営されるのを、山の会の人達から聞いていた。
以前に山楽会でのこの五岳縦走に、都合がつかず参加できなかったので、
是非、歩いてみたいとは思っていたが
開催日が出勤日の土曜日にあたっていたので、半ば諦めていた。
で〜も仕事の都合が2日前になって何とかついたので、
代休をとって参加することにしました。
当日、善通寺中央小学校の運動場が、駐車場として開放され、
善通寺の境内の五重塔前に集合しました。
参加総数350人(主催者発表)と云う大人数での縦走となりました。
前日までの暖かな日和とはうって変わって寒空の下、8時30分に境内をスタート。
参加者総勢350名 善通寺宗務総長からの挨拶 それでは出発!
約100人づつのグループ(凄い人数)をさらに班分けをして、それぞれの班に
里山ボランティアの人達がお世話役として加わりました。
まずは善通寺から直ぐ西に見える香色山へと歩いて行きました。
山頂までは遊歩道といった感じの道が続き、軽くウォーミングアップ。
善通寺駐車場から見る香色山 幅の広い遊歩道を登っていく
山頂は高さの割にはとても見晴らしがよく、善通寺市の市街地はもちろんのこと
丸亀市や飯野山を中心とした中讃地区の里山を見渡すことが出来ました。
皆さん、ここまでは余裕でした。
東に見える飯野山 善通寺市街地もよく見える
一息入れた後、西に香色山を一端下り、筆の山の山裾を少し北側に回りこんだ所から
山頂目指しての登りとなりました。
筆の山には朝比奈・西山・平谷・大坂の登山口があり、今回は西山登山口、
修験者の道と呼ばれているルートを歩きました。
西山登山口から登り始める 主催者さんの朝日新聞
最初はたっぷりと積もった落ち葉の上を綴れ折りに。
その後南に向かって進むと樹林がまばらになり始めところで、筆の山山頂に到着しました。
香色山からは丁度1時間の道のりでした。
山頂はまで続く蟻の行列! この辺りから南に折れる
山頂には三角点の測量の際に用いられる、測標とよばれるやぐらが残されていました。
三角点名は筆之山、四等三角点でした。
展望は特に北の景色が開けていて、山の会で先々月に歩いた天霧山の砕石場が
ぽっかり口を開けたように見えました。遠くには瀬戸内海に浮かぶ島々が見渡せます。
井戸のような跡の残る山頂 ほぼ屋島と同じ高さ
天霧山が大きく見えます
筆の山からも西に向かって一端降りて行きます。
この五岳の縦走は一山ごとに登り降りとなって、とにかく疲れます。
最初は急な下り坂を、足を滑らさないように歩き、少しなだらかになると
我拝師山との鞍部にあたる大坂峠に到着しました。
ここでは右と左に男性・女性が分かれてトイレ休憩となりました。
せっかく登ったのにまた降りて行きます 大坂峠でトイレ休憩
峠での休憩の後、いよいよ今日の一番の難所、我拝師山への登りです。
最初はのんびりと「いいペースだ!」なんて思いながら登っていましたが
その内、廻りの木々に掴まらないと登れなくなり始めました。
途中で、迷彩服姿の自衛官の人達が「気をつけて!」と声をかけてくれました。
自衛官の方、ご苦労様です ゆっくり・ゆっくり登ります
木々が疎らな所にはロープが張られていました。前の人が手を離すのを
見計らって、ロープに掴まり登って行きました。
これが雨などで足元が悪ければ、とても登れそうにない急な坂です。
六つ目山の南側からの直登を思い出しました。
危ない所はロープが張られています 最後ののぼりに踏ん張ります
息を切らせて何とかたどり着いた山頂は広場になっていましたが
樹林に遮られて展望はほとんど見えませんでした。
三角点は三等三角点、点名は我拝師山ではなく「禅定山」です。
ここでB班全員(100名近く)で休憩をとりました。
本日最高点 展望はほとんどききません
山頂広場を西に向かって歩くと、正面に中山、
真下に出釈迦寺奥の院が見下ろせる場所にでました。
その昔空海が多くの人を救いたいために、
わが身を投げたという「捨身ケ岳」といわれる岩場です。
今日の縦走のハイライトシーン?です。
出釈迦寺奥の院を見下ろして 危ない所には自衛官の方が
切り立った崖の上に自衛隊の人が立ってくれています。
「ゆっくりと、足元に注意して!」と声をかけてくれています。
岩場では転落以上に、岩の落石にも気をつかいます。
途中の鎖場も注意しながら降りていきました。
捨身ケ岳の佳境にかかります 三点支持で気をつけて降りていきます
奥の院を見守ってきた石仏
我拝師山と中山の鞍部にある出釈迦寺で丁度昼食になりました。
お寺の方々による「かす汁」のお接待がありました。
動きを止めて、少し寒くなってきた体に暖かいもてなし、とても美味しく頂きました。
山門の横には春を感じさせる梅ノ木が・・・・。
昼食を済ませた後、奥の院を後にして、山門の横から中山目指して急登を登っていきました。
昼食後、山門前をスタート 振り返って奥の院と我拝師山
我拝師山の登りに比べると距離も身近く、ひと踏ん張りで中山に到着しました。
山頂は平らで、木々の合間から僅かに南の景色が覗ける程度でした。
中山からは割りと平坦な道を西に進みました。
最後の火上山へは、やはり一端下って行きました。
灌木の隙間から僅かに展望が! 中山から火上山への道
火上山はその昔、軍事上での重要な山だったようで
のろし台があった由縁から、名前がついたと云われています。
最後はやはり、木々に掴まりながらの急坂登りとなりました。
山頂はそれほど広くなく、B班全員(100名)が揃うと、
ラッシュ時の満員電車のようになりました。
火上山山頂手前の最後の急登 今日最後の五座目
山頂に最後尾が到着してしばらくで下山開始です。
最後の下りも気の抜けない滑りやすい道でした。
西に向いての道が北に向かって回り込むと、電波搭の足元に到着しました。
ここからは一般道。
最後まで急な下りが続きます! もうすぐゴールです
最後は新聞社の方や自衛官の方たちが出迎えてくれました。
「お疲れ様でした!」と皆さんに声をかけてくれました。
帰りは善通寺市のバスで善通寺の駐車場まで送ってもらい、
車中で今日歩いた山々を眺めながら「よう歩いたね!」と
見上げると火上山! 善通寺市のバスが送迎してくれました!
駐車場から済世橋を渡り境内に入ると、仁王門の前で完歩証明書を頂きました。
またうどんの接待もあり、県外から来た人たちも喜んで食べていました。
主催者によると数名の人のリタイアはあったものの、殆どの人たちが完歩したそうです。
縦走と云っても一山ごとに上がり降りとなるこのコース。
とても歩きこたえのある五岳縦走でした。
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