■■  源氏ケ峰  (標高217m)〜五剣山  ■■
香川の里山歩きのバイブル、『里山に遊ぶ』に載っている山で

我が家のすぐ近くにあって、なかなか登る気になれなかった山が『源氏ケ峰』です。

そもそも麓から見ると、どこがピークなのか判りにくい山で、しかも里山に歩くで

『源氏ケ峰』を紹介したページには、『三角点へはブッシュのため通行困難』と書かれていたからです。

で〜も、最近歩いたこもれびさんのレポートによると、踏み跡はしっかりしていると書かれていたので

ちょこっと歩いて見ることにしました。

本来なら麓から登っていくところを、今回もズルをして、八栗寺の裏参道を車で登り

一番大きな左へのカーブの所に車を停めました。
道の脇の木に赤テープが巻かれているので、登山口だと直ぐに判ります。。
所々に赤テープと結構踏み跡がついているので、道を迷うことはありません。

トラロープの張られた場所をヒョイッと登り、少し藪ポイ中を登って行きます。
登山口からは10分足らずで山頂です。

期待以上に西の展望が開けていて、屋島の裾の向こうに高松の市街地が広がっています。
この源氏ケ峰は源平合戦の際に、義経がこの山頂で本陣を見下ろしながら、

戦略を練ったと言われています。

山頂には伝説の『義経の腰掛石』の代わりに、『大龍王納経碑』が祀られています。

地元の人達の手によるものか、山頂広場は下草が刈られて綺麗に整備されていて、

北には五剣山が大きく顔を覗かせていました。
帰りは同じ道を戻り、地形図に載っている点線の道を辿って

北に歩いてみたのですが、直ぐにブッシュになってしまって

五剣山の東の裾を廻る道は無理だと諦め引き返しました。。
裏参道まで降りると、せっかくなので五剣山まで足を延ばすことにしました。

前回と同じモトクロス場跡から尾根に向かって歩いて行きます。

尾根に出ると、きれいな道が五剣山に向かって続いています。
一つ目のピークを過ぎ、二つ目のピークが地形図の282mのピークのようだ。

志度湾とその奥に半島が蒼く見えます。

北を見ると五剣山の岩肌が迫ってきます。
尾根の明るい道から、潅木に覆われ薄暗くなってきた。

しばらく歩くと右側に大きな岩が積み重なって座っています。

この岩もあの5峰の大崩壊の時に崩れてきた岩だろうか?

ここからが霊域の始まりのような雰囲気です。
その先が5峰の麓。岩に小さな石が散りばめられた、独特の雰囲気の岩肌が現れる。

折り返すようにして登ると5峰の南端に這い上がった。

ここからが何度歩いても嫌なところです。このピークを右に廻りこみます。
岩を越えると3つの石碑が祀られています。

ここから東を見ると遮るものの無い絶景が広がっています。
この石碑を過ぎると、この山の何箇所かある難所です。

下から見ると大崩壊でスパッと切れ落ちて水平に見える5峰も

実際は馬の背を鎖や鉄筋の手摺りを使って昇り降りして行きます。

緊張する場所のひとつです。
この鎖を上りきると5峰の西端に出ます。

5峰のピークのこの場所は、八栗寺からは丸見え!

いつも小走りで渡って、木の陰に隠れます。(なんせ入山禁止の山ですから)

そそり立つ岩の塊のピークなので、遮るものはなにもなく、

その高度感は里山ではまず味わえない爽快感があります。
このピークにも祠があり、石仏が祭られていました。

その背中には炎を背負い、パンチパーマの頭をした仏様でした。

しかしこの何も無い山頂で、よくぞ飛ばされずに建っているものだと感心します。

ここから西端へは北側を廻りこんで行きます。

正面に4峰の岩肌と長い鎖が見えます。
ここでも足元の幅が狭く、手摺りを伝わりながら横バイで歩いて行きます。

足元は数十メートルの断崖です。
最後は南側に回りこみ、鉄の橋をを降りて行きます。

降りきると麓からも見える5峰の亀裂を目の前に見ることが出来ます。

この5峰と4峰の鞍部に奥の院があります。
いつもならその奥の院にお参りして、直ぐ横の最長の梯子を登って

4峰に取り付くのですが、今日はなにやら人の気配がします。

さらにはお経が聞こえ始めて、お寺の人が居るようでした。

ここで『入山禁止』の文字が再び浮かんできて

怒られる前に撤退をすることにしました。

鞍部から真下に降りる梯子を使って、コソコソと退散!
岩峰の麓まで2段の梯子を使って降りてきました。

長年の風雨に曝されてか梯子の鉄が痩せていて、高度と違った

スリルを感じながら降りて行きました。

5峰の足元には抉られたような岩の肌の奥に石仏があったり、

ブロックでふさがれた岩窟があったり、少し独特の雰囲気の所を歩いて行きます。
僅か300mほどの里山で、これだけ楽しめるありません。

ただあくまで『入山禁止』の山なので、自己責任で歩かれるようお願いします。
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