■■ 五瀬山(さぬき市) 242m ■■
小さい頃に日曜日になると、朝早くからテレビを見ていて
両親に、もう少しゆっくり寝かせろと、よく怒られた。
今はその両親の立場になってしまった。息子は朝から一人で階下に降りてテレビを見ている。
一週間、たいして仕事もしていないのに、どうも疲れが残って親父は惰眠を貪る。
9時を過ぎて起きると、見たいテレビ終って、今度はテレビゲームを始めた息子。
これではいかん!と午後からの買い物を前に、山に連れ出すことにした。
「ゲームばっかりして、外へ行かんと!お父さんと今から山へ行くぞ!」と無理やり強制連行。
まだ少しは親父の威厳があるみたいで、息子は渋々、準備を始めた。
時間的な制約があるので、取りあえずは一番近い山、五瀬山に登ることにした。
志度から末地区に抜ける道を走り、志度ICを過ぎて初めての信号を左折。
工業団地に入り、山裾の道を進むと、立入禁止の看板があった。
何気に車で登っていくと貯水槽の上で、少し道の脇が広くなっていたので車を停めてみる。
そこから歩き始め、小さな峠から山に向かって土道を進む。
工業団地北側の道 登っていくと貯水槽がある 峠のてっ辺からさらに北に
少し歩くと果樹園に出る。軽トラが止まっていて、老夫婦が農作業をしていた。
道の脇に石仏。ここからさらに山に句かって進んでみる。
果樹園の横を通る 文久時代の石仏
すると桜の木の根元に、文字の消えた看板らしき板が落ちていた。
その脇からひょいっと駆け上がってみると、一変に景色が開けた。
道標らしき板が落ちていた。 支尾根に出ると直ぐに展望が開ける
山頂までは、3度の山火事で山肌が顕わになっていて
一直線の道筋!。こんな山も珍しい。
しばらくはのんびりと歩いていたが、段々と傾斜がきつくなってくる。
山頂まで一直線の道 所々岩が露出している
大人だとそうでもないが、息子は手を使って登っている。
「お父さん、ちょっと怖いね!」と・・・。
少しは下草が生えてはいるけれど、花崗土の所は滑りやすい。
手足を使って登る息子 息が切れたので少し休憩
「ちょつと休憩ね」と言いながら、手袋に付いた草を気にして除けている。
(親父に似ず、本当に綺麗好きな息子)
振り返ると遮るものも無く見晴らしが良い。(登る初めから展望はバツグン)
少し踏ん張って登っていくと、一番手前のピークに出た。
ここから北に尾根が続いている。
今まで南だけの展望が一変に360度の展望へと変わった。
親父が景色に見とれている間に、息子はどんどん進んでいく。
道の脇には山火事の名残りか、炭化した木の株が残っている。
中ほどのピークを過ぎ山頂の手前には、不思議な形をした石柱が立っていた。
雰囲気的には鳥居のような感じがしたが、始めてみる形だ。
束の間の尾根道 山火事の後が残っている 鳥居さんかな?
快適な尾根歩きを楽しんでいるうちに山頂に到着。
真北は潅木に遮られているが、それでもおもいっきり景色が良い!
尾根の向こうに熊高山と女体山 「りゅうごさん」の前で記念撮影
「りゅうごさん」の石祠の前で、親子で記念撮影。直ぐ横には三角点が。
また祭事に使われていたのか、しめ縄や青竹が転がっていた。
先程歩いてきた尾根と女体山をバックにシェーのポーズも親子で・・・・。
意外と新しい石祠 三等三角点・鴨部西山 お決まりのポーズで
前回登った那智山の展望も良かったが、この五瀬山もその点ではひけをとらない。
景色に見とれてタバコを吸うのも忘れていた。
石祠の北側には二手に道がついている。西側は石鎚神社を通り、天野峠へと続く道。
東側は志度東地区への道。でも二つとも、余り歩かれていないのか
藪コキに近い状態だった。(赤テープが巻かれているので迷うことはないと思う)
津田方面 石鎚山方面 五剣山・屋島方面
出かける前は雲ひとつ無い青空だったが、次第に雲が増え、風が強くなってきた。
息子もそろそろ飽き始めたので、下山開始。
例によって息子は小走りで降りていく。
振り返って親父を呼ぶ息子 あんまり走ると転ぶぞ〜
親父は写真を撮りながら後を付いていくと、
下から「お父さん、こんな道通ったかな?」と叫んでいる。
適当な返事で「大丈夫や降りていき〜!」と答え付いていくと
本当に支尾根をひとつを間違えていた。
鴨部地区に続く尾根 支尾根をひとつ間違えた
「ごめん、ごめん。ほんまに間違ってたな!」
「そうやろ、登る時こんな木なかったもん!」と息子に怒られた。
仕方がないので、少し戻って上り返し、西側の登ってきた支尾根にトラバースする。
ちょっとしたミスもあったけれど、我が家から一番近い山の素晴らしさを体験でき
思わぬ収穫のあった里山歩きでした。
登ってきた西側にトラバース 転びそうになってびびる息子
[TOP]