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以前からずっと気になっていた、一冊の本の表紙の写真。
山と渓谷社のアルペンガイド・四国の山は、山歩きを再開した当初に購入し
いつも読んでいたが、写真の稜線がどこの山か全く判らずにいた。。
今回GWに大好きな三嶺に登ってみようと決めて、HP仲間のみなさんのレポートを
見ているうちに、reikoさんやkyoさんのレポートに、この写真の稜線が写っていた。
「西熊山からの三嶺!」長年の疑問が一気に解け、
是非自分の目で見てみたいと出かけてみた。
でも、このところ腰の痛みが慢性化し、おまけに名頃から登山口までは通行止めで
必然的に歩く距離は延び、果たして歩けるだろうかと不安なまま5時前に家を出た。
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見の越し手前で三嶺が見える |
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初めて見る、名頃の駐車場 |
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林道歩きのスタート |
走りなれた貞光から見の越経由で名頃まで約2時間20分。
名頃の橋を渡ると初めて見るりっぱな駐車場。
すでに10台以上の車が停まっていたが、GWのせいか四国外の車が半数以上を占めていた。
手早く準備を済ませて7時30分に駐車場を後にし、林道を歩き始めると、直ぐに猪牧場の
横に着く。柵の向こうには、林道から運び出された土砂が、
大きな山となって積まれていた。
エントツ山さんのレポートで、この林道の台風被害は知っていたけれど
歩き進むにつれ、ますます道の状態は酷くなっていく。
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崩れた連動の土砂置き場 |
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この辺りは直ぐにも又崩れそう |
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道の谷筋のほとんどから土砂が流れ出し、なぜか山側にガードレールが埋もれていた。
1時間は掛かるかなと思った林道歩きも、35分程度でいつもの登山口に到着。
ここもまだ土砂で林道の表層が埋もれている。 |
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埋まったガードレールが痛々しい |
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下の登山口にも未だ残土が! |
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登山口のベンチで大阪から来た人と浜松から来た人と話をし、少し一服した後にスタート。
ダケモミの丘までの登りでも、数箇所大きく崩れた箇所があった。
いつものように沢の水の音が聞こえなくなり、前方の上部に空が見え始めると
ダケモミの丘に到着する。ここでバナナを一本とタバコを一服。 |
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ブナの林を登っていく |
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50分ほどでダケモミの丘に |
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急登の途中にある1,600mの標識 |
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一息入れたあとに歩き始め、しばらくは割りと平坦な道を進むが
段々と勾配は急になり始める、
今日は膝にサポーター、手にはストックのフル装備。ストックを短めにして
腰に負担が掛からないように、ゆっくりと登っていく。
1,600mの標識を過ぎ、「たぬきのかんざし?」の標識を過ぎると
樹林帯を抜け、足元に岩が表れ始める。
振り返ると、剣と次郎がくっきりと見える、前を見ると三嶺大岩が見え始める。
後もう少し! |
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剣山へと続く稜線 |
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ガレ場に来ると山頂ももう直ぐ! |
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考えてみると2年半ぶりの三嶺。
でもあの大岩は変わらずに出迎えてくれた。
空は雲ひとつない青空。白髪〜丸石〜高の瀬までの稜線もくっきり見える。 |
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大岩の足元には笹原が続いている |
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山頂池、直下の大岩 |
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最後の急登を上りきると、いつもの池に雪渓がまだ残っていた。
いつもなら避難小屋に立ち寄るのだけれど、今日は写真を撮っただけで
そのまま山頂へと向かっていく。 |
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最後の階段を乗越すと突然表れる山頂池。何時見ても新鮮です。 |
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定番の山頂手前から、避難小屋を望んだ展望 |
振り返っては笹原と避難小屋を眺め、コメツツジの道を歩いていく。
二つのレリーフの横を通り過ぎて、約3時間で山頂に到着した。
既に何人かの人たちが休憩をしていたが、思ったほどの人数ではなかった。 |
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前方に見える三角錐が三嶺山頂 |
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山頂からは360度の展望 |
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山頂で30分ほど休憩をした後、西熊行きを決定。
膝と腰もまだなんとかいけそうだ!
今日は最高の天気。山頂では360度の展望を楽しみ、手招きしている西熊山への道を
まずは青ザレ目指して歩き出す。
山頂から一端、光石分岐への鞍部に降りて、青ザレの笹原へと登る。 |
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西熊山の向こうに天狗塚と牛の背が見える |
ここからは快適な笹原の稜線歩き。
前を見ても、後ろを振り返っても、どこを切り取っても絵になる風景が続く。
新緑のこの時期も良いけれど、コメツツジの紅葉の時期はまた違った景色に見えるだろう。 |
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青ザレの西側から西熊。左奥には綱付森! |
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振り返って三嶺山頂を見る |
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青ザレ西側の急坂を降りきると、後は軽いアップダウンを繰り返し
コメツツジの小ピークで少し道は荒れるものの
それを過ぎると西熊山の、デーンと大きな背中が現われる。
ここから最後の登りとなる。疲れもピークにきているが、
最初の直登を登りきると、あとは北側への巻き道となり
鞍部から見上げた時ほどの勾配もなく、ゆっくりとだが歩き続ける。 |
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北を望むと、烏帽子に矢筈 |
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最後の鞍部から西熊の大きな背中が見える |
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笹に隠れた細い道を、足元を何度かとられながらも20分ほどで山頂に到着した。
三嶺に比べると、先客は一人だけ。
さっそく西側を覗き込むと、天狗塚がちょこんと顔を出している。
憧れの?オカメ岩の避難小屋も見える。 |
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天狗さんが顔を出す |
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小さく赤い屋根が見える |
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山頂でおにぎりを頬張っていると、西から2組4人。東から一人が上がってきた。
その内の一人に写真を撮ってもらい、帰りの時間もあるので、30分ほどで山頂を後にする。
前を見ると三嶺が遠くに見える。いつもならため息が出そうな距離だけれど
今日は景色の素晴らしさが、それを忘れさせてくれる。
西熊山直下の人のいないところで、この雄大な稜線をバックに決めのポーズを撮る! |
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三嶺に比べると静かな山頂 |
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疲れた体にシェーのポーズはキツイ! |
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鼻歌混じりの稜線歩きも、青ザレ手前の急登で現実に戻された。
数十歩歩いては大きく息をして、亀さん歩きで進んでいく。
三嶺の山頂が近づくにつれ、沢山見える人影がこちらを見ているようで
あんまり無様な歩き方は出来ないと、見栄を張るが、体力が限界に近い!
ピクピクし始めた腰に鞭打って、マラソンの時のような荒い呼吸になりながらも登っていき
なんとか山頂に到着した。
充分に水分補給をして下山に掛かる。下りはそれほど体力は要らないが
膝と腰への負担が大きい。降りるにつれますます腰の痛みが増してきた。
GWのせいかこの時間帯になっても、どう見ても一般の人、
といった若い人達が登ってくる。(足元は運動靴)
今日のこの天気ならまずは心配ないだろうが
余りにも登る時間が遅すぎる!などと老婆心。
ダケモミの丘で、観音寺から来た人と暫く話しこんだ後、最後登山口へと降りていく。
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胸突き八丁、最後の登り |
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阿南工登山部の高校生 |
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1時間30分ほどで登山口に到着。
でも既に腰が張れている。最後の駐車場までは、腰を抑えながら歩いていく。
久し振りの一人歩きも、思わぬ長丁場(約15キロ)となったけれど
疲れ以上に、稜線の素晴らしい景色を楽しむことができ、大満足の一日でした。 |
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いつもならここが終点なのに |
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まだ沢山の車が停まっていた |
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今回のGPSでの軌跡 |
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